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トラブルの、行方。

朝である。

胸元にはリージ……うん、胸触られてるね。

二晩一緒だったけど、やっぱりリージは私が女とは気づいていないようだ。

ベスト脱いでも元々つるぺたなせいだろう。

とりあえず昨日のように、リージを起こさないように起き…着替えて、裏庭で刀を振るった。

サムライ進化のスキルは凄まじい。

体が温まる程度に、刀を振り回し…台所に顔を出すと、起きだしていたリージがお茶を沸かしていた。

「おはよう、リージ」

「ヒイラギさん、おはようございます」

差し出された…コーヒーに似た風味のお茶を受け取る。

「ありがと」

朝食は、昨日のパンの残り…うん、かさかさになっていたので、卵と牛乳と砂糖を混ぜた物にスライスして浸して、バターで焼きました。

後は野菜とベーコンの塩スープ

そのうちお米が恋しくなりそうだが、今の所はそれほどでもない。

二人して朝食を終え…うん、リージはフレンチトースト?を気に入ってくれたようで、尊敬の眼差しで見られました。

適当な割合だったんだけど、上手くいってよかったですよ。

…朝食を終えてから身支度を整え、ギルドへと足を向けた。

下手したらまた、アイリーフが待ち構えているかと思ったが、そんなことはなく…薬草採取の依頼を数件受けて、森へと向かうこととなった。



森は初日、リージの襲われた辺りに向った。

薬草の一つはこの辺りに群生しているらしい。

リージの様子が変わることもなく、少し安心した。…うん、だってあれはトラウマものだし……

今になって思えば、私もよく平気だったなと思う。

普通の女の子なら悲鳴を上げてただろう。

私のように、サーチ&デストローイとはいかなかったはずだ。

いや、友人なら…私と同じかそれ以上の行動をしそうではあるが。

……………観察には走らないよな?人として、助けるよね?

………少し、自信がない。……友人、だし。

ひとまず友人への疑念は置いておき、薬草採取を手伝う。

薬草の効能や姿形、どこらに生えるものかということを教わりながら…依頼以外の薬草も見かけるたびに教えてもらった。

「薬草って、意外といっぱい生えてる物なんだね」

「いえ、ここが聖域近くの森ということを差し引いても、何だか今日は…凄いですよ」

確かに初めて訪れた一昨日より、森は何だかわっさりしていた。

「あ」

私は道端に生えてる水晶を見つけて、足を止めた。

「……」

「…一昨日には無かったよね?」

「ええ、というか道端に生える聖石を見たのは、初めてです」

とりあえずそれを採取して、ポケットに入れた。リージに渡そうとしたけど、見つけたのは私だからと遠慮されてしまったのだ。

そんなわけで、比較的簡単に依頼の物は揃ってしまい…お昼にとギルドで買ったお弁当を広げるまでもなかった。

けれどせっかくなので、私の上陸した河原まで出て、お昼にすることになった。


うん…河原は更に凄かった。


聖石が…人の腕ほどの大きさの物が流れついていて、周囲に小さな聖石がゴロゴロ生えてました。

あーー…これ、私が装備整えるために川から降りた時、躓いて川に落とした奴だ…と、気づく。いや、河原に降りる途中に川から生えてたんで、ちょっと蹴っちゃったら意外と簡単に折れちゃったというか…

「ヒイラギさん…こんな、大きな聖石……初めてです」

「……うん、もしかして薬草とか聖石が生えてたのって、これのせいかな?」

「だと思います」



原因、私かぁ…と、内心で呟いておいた。


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