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テクノブレイクしたけれど、俺は元気です  作者: 水月一人
1章・先輩と僕の不適切な関係
31/124

俺はオナったら死ぬ・4

「頭痛が痛い……」


 藤木がライトハンドのテクニシャンに骨抜きにされている間、小町は部屋の前で頭を抱えていた。何が悲しくて幼馴染のオナニー待ちなどしなくてはならないのか……というか、オナニー待ちなる言葉自体ありえないのだが、他に言いようが無いというの無性に腹が立った。自分はヘルスの前で兄貴を出待ちするヤクザの舎弟か。


 この場所には実は以前一度来たことがあった。その時も今回と同じように待たされた。この建物には同じような尖塔がもう一つあって、どうにかしてその中を確かめたいからだと言われた。


『待たせたな、小町。ふう~、すっきりしたぁ……』


 戻ってきた藤木のさわやかな声が聞こえる。殴りたい。

 


 階段を下りると、4階にはまだ朝倉がいて、ぼんやりと窓の外を眺めていた。もう話すことも無いと思い、藤木はそのままスルーして下へ行こうとしたのだが、小町がじっと不愉快そうな顔をしたままその場から動かない。


『どうした?』

「ちょっとあんた」


 小町が声を掛けると、朝倉が振り返ってこちらを見た。その瞳は小町だけを映し出しており、やはり藤木のことは見えていないようだった。


「あんたが何考えてるのか分からないし、どうなろうが知ったこっちゃないけど」

『おい、小町やめろよ』

「黙って一人で勝手に傷つくのはやめなさい。それは、あんたを取り巻く人たちに対する、最大の侮辱よ」


 朝倉は何も言わず、じっと小町の顔を見つめていた。その顔は真っ白で血が通っているように見えず、そして死体のように表情がなかった。


「あんたのために、やれることが出来なかったって、きっと傷つく人が居る」

『今オナって死んでるんだけどね』


 それに、小町は勘違いしている。傷つくのは、多分、藤木ではないのだが。


「何も出来ないなら出来ないでいいし、何も言えないなら言わなくてもいい。でも、だったら最後まで足掻きなさいよ」

『足で掻くより、寧ろ手で掻いて欲しい』

「くっ……あんたなんかねえ……あんたなんか……」

『もう、それくらいでいいだろ、早くいこうぜ、小町。じゃないと、パンツがカピカピになっちゃう』

「オナって死ねっ!!」


 小町は地団駄を踏みながら、そう絶叫すると、プリプリ怒りながらドスドス足音を立てて階段を下りていった。朝倉はそれを何ともいえない表情で見送っていた。

 


 一階の階段の踊り場まで下りてくると、今日集まったみんなが階段に腰掛けて、ブリーフィングを行っていた。階段の下には天使が居て、なにやら地図を片手にあーだこーだと身振りを交えて説明している。


 小町に気づいた鈴木が手持ちの地図を一枚渡した。なんだこれ? と思ってためつすがめつしていると、


『それは今回主戦場になる予定の、すぐそこの雑木林だ。木々や茂みの位置を詳細に書き込んであって、たて12、よこ8の96ブロックに分けてある』

「敵はみなさんが全力で攻勢に出るとは思っていないでしょう。だからこそ、大将を残して全員で出て行ったら勝機が生まれますにゃ。もちろん、それに気づかれたらおしまいの短期決戦。それで、みなさんはこの地図を頼りに、こちらがインカムで指定する場所に潜伏して欲しいんですにゃ」


 部室棟は学校の敷地の端っこにあり、河川敷に面して建てられていた。


 すぐ横を流れる秋川はゆるやかなカーブを描いて、学校の正門方向から、部室棟の後ろを通って流れていった。部室棟の周りは、この河川敷と、正門から続くアスファルトの舗装路、それから白樺とブナの雑木林に囲まれているのだが、河川敷は学校の敷地外で侵入禁止、舗装路はこれまでに何度も機関銃を撃ち続けたので、そっちから敵が近づくとは考えにくかった。


「敵の位置を、ポチとお兄ちゃんが上から確認して、みんなに状況を刻々と伝えますにゃ。みんなはその情報を元に、近づいてくる敵を茂みから狙い撃ちして欲しいにゃ。敵を部室棟に近づけさせず、乱戦に持ち込みますにゃ」

「そう上手くいくのかな? それに上から見るって、見えるのか?」


 普通に考えればそんな上手くいくわけ無いし、もちろん見えないが、


「大丈夫! 見えますにゃ」


 と断言させる。


「みなさんは安心してこちらの指示に従ってくださいにゃ。なんにしても一発勝負。考えるよりも行動にゃ」


 納得いかないという表情の者もいたが、どっちにしろもう後には退けない。一度は藤木に下駄を預けた身なのだ、みんなは軽く頷きあうと、通信機を装備して、相手に見つからないように裏口から雑木林へと向かっていった。


 小町は別働隊という名目で単独行動を行い、その実、藤木の指示に直接反応する虎の子として後方に配置した。


「……こういうの、本当に最後にしてくれる?」


 などと言いながら、小町は二丁拳銃を腰のホルスターから出したり入れたり繰り返していた。意外とこういうことが好きなのは想定内だった。

 


 そして間もなく、休戦期間が終わり、調停役の品川前会長によって、戦闘開始の合図がされた。それを待って、藤木は生徒会側の陣営へ飛んで行き、彼らの作戦内容を直接彼らから聞いて、


「それじゃ、10名ずつ2隊、斥候隊として周辺警戒。あとは、この場で拠点防衛にしよう。相手も大将の藤木を守らないといけないから、10人以上は出てこれないはずだ。敵と接触したら、応援が来るまで無理はしない。それでいいか?」

『おーい! 天使~! 相手はかくかくしかじかだってえ~!』


 と他人には絶対に聞こえない大声でそれを天使に伝えた。


「HQより各位。敵本陣はI3~J4地点にあり。二部隊の斥候をそれぞれ、I1~A1方面、I8~A8方面と、戦場の端に展開中ですにゃ。敵は少数、縦深陣形でこれを迎撃します。各位、所定の位置について下さいにゃ」

「バルトリン1、了解」「バルトリン2、F1に入った。敵は見えない」「バルトリン3、見えたら撃っていいのか?」

「HQよりバルトリン3、攻撃タイミングはお任せしますが、潜伏を優先してくださいにゃ。いのちだいじに」

『お~い! 天使~! 今、斥候部隊がH1からG1へ移動中。間もなくバルトリン1と接触する』

「HQよりバルトリン1、エンゲージ。交戦準備お願いします」

「こちらバルトリン1! マジで来た! 一人やったぞ、離脱する!!」

『斥候、追ってきてる。間もなくF1に入るぞ!』

「HQよりバルトリン2、いまそちらにバルトリン1を追って敵が来ます」

「こちらバルトリン2、ヒット! ヒット! 離脱する!!」

『E1、E2にバルトリン部隊展開、敵を囲んで迎え撃て! H8から間もなくG8に別部隊が入る!』

「バルトリン小隊、E1、E2に展開し敵を囲んでください。深追いはだめですにゃ。HQよりスキーン1、応答願います」

「こちらスキーン1」

「HQよりスキーン1、エンゲージ。斥候部隊10名ですにゃ」

「スキーン1よりHQ、見つけた……OK、離脱する!」

『天使! また追っ掛けっこしてるわ。F8に引き込んで迎え撃とう』

「HQよりスキーン2、スキーン1が敵を引き連れて来ます」

「スキーン2、了解。見つけ次第撃ちます」

『敵陣、動いた。増援をH5、6方面へ送るつもりらしい。G4、5辺りから狙えないか』

「バルトリンリーダーよりHQ。敵が撤退した。追おうか?」

「HQ了解。バルトリン部隊はG5方面へ移動してください。敵の増援が来てますにゃ。挟み撃ちしましょう」

『スキーン隊、ちょっと下げよう。二部隊は流石にきつい。引き撃って』


 そんな具合に、藤木が暗躍し、天使のナビで最初の会戦に勝利した。不意打ちを食らった敵は完全に浮き足立ち、射撃も滅茶苦茶でまるで鴨内状態であった。対して、こちらの被害はゼロである。


 この結果、警戒を強めた中沢は陣を引いて守りに入った。


「……まだこっちに分がある。やはり、防衛して時間切れを待とう」

『天使~! 中沢がそんなこと言ってるわ。敵はJ4地点に密集。囲むように前進したい』

「HQより各位。敵はJ4に密集。横隊で前線をHまで押し上げますにゃ」

「バルトリンリーダー、了解」「スキーン1、了解」

『数人でいいから、外を走ってL1とL8に抜けれないか? 後背を突きたい』


 場合によっては、後方かく乱した上で決戦もありだ。相手は現在、いわゆる方陣を組んでいる状態で、一面に射撃を集中すれば火力で勝ることが出来る。問題はここが遮蔽物の多い林の中であるということであるが、まあ、そこは出たとこ勝負だ。


「HQより各位。L1、L8に数名送れませんか」

「こちらスキーン1、スキーン9、10を向かわせる」

「こちらバルトリンリーダー、8、9、10を向かわせるわ」

『小町!』

「なによ……」

『ちょいとJ4に突撃してって、軽く1匹狩ってきてくんないか?』

「え~……」

『上手くいったら何でも奢るから』

「仕方ないなぁ~……」


 などと言ってるが、先ほどから二丁拳銃をくるくる回してウズウズした顔をしている。元々好戦的な奴なのだ。そして、


「すげえ……なにあの動き」「全然音立てないんだけど」「マジぱねえ」「人間か?」


 味方の感嘆の声を背に、気を良くした小町は密やかに敵陣に近づくと、注文どおりに一人を仕留めて帰ってきた。


 いつ、どこから撃たれたか分からない敵が戦慄している。


「雑木林を出よう! 見通しが悪いのは返って危険だ」


 恐慌状態に陥った彼らは我先にと林から逃げようとする。しかしそこには先に展開しておいた伏兵が置いてあった。


『チャンスだ。突破した部隊に射撃命令出してくれ』

「HQより、スキーン9、10。バルトリン8、9、10。敵、来るにゃ!」

「スキーン9、撃ちますわ」「スキーン10了解!」「こっちもいいよ」


 撤退中、左右から伏兵に撃たれて、また数を減らしたが、窮鼠となった敵はついにこちらに被害を与えた。


『あー、悔しいなあ』

「スキーン9ですわ。申し訳ありません、撃たれてしまいましたわ」

「HQより各位。ご苦労様ですにゃ。お怪我はありませんかにゃ?」

「大丈夫です。ところで、コールサインのバルトリンってどういう意味なのですか?? 北欧の神様か何か?」


 それに答える者は誰も居なかった。


 このお嬢様突撃で、相手は完全にプライドが折られたようだった。しかし、良い方に転がったようで、


「……認めたくないが、相手は強い。このまま、ここに留まっていてもジリ貧だろう」

『あ、やばい。敵さんついに本気になっちゃったかも。ちょいと様子見よう。一列下げてくれるかな』

「HQより各位。前線をHからGへ下げるにゃ」


 どうでるかと見守って居たら、相手は篭城の相談を始めた。これは想定できたもので、藤木は内心ホッとしながら、


「なら、高校の校舎へ向かおう。幸い、すぐそこの小道から校庭へと抜けられる」

『……って中沢言ってるんだわ。と言うわけで、その小道の出口で迎え撃とう』

「HQより各位。敵が本校舎へと向かうにゃ。小道の出口で散開し、出てきたところを向かえ撃つにゃ」

「こちらバルトリン1。開けた場所だが平気なのか?」

『今日は晴天だし、日はまだ高い。これはもう、通いなれた者の経験としか言えないけど。確実に目が眩むんだわ、あそこ』


 カラッと晴れた夏の日、車に乗ってトンネルから出たら、目が順応しきれずに辺りが真っ白になることがある。この雑木林を抜けると、そこは緑豊かな庭園なので、余計にこの現象に陥りやすい。


「まあ、出来るだけ身を隠して、無理そうなら撤退してくださいにゃ」

「了解」


 鈴木たちが身を屈めて、大回りをしながら雑木林の中を通って本校舎のほうへと向かっていく。


『小町』

「なによ」

『おまえは先行して、庭園の中央にある東屋に潜伏してくれ。多分、雑木林を抜けた奴はそこを通ろうとするから。女の子とか戦力になりそうにないのは良いから、運動部の男とか、出来れば中沢を仕留めてくれ』

「正直、手ごたえなさ過ぎて、つまらないわね……」


 不遜なことを言いながら、小町は音も立てずに消えた。


 藤木は上空に飛び上がると、庭園へと向かう2陣営の隊列を眺め、このまま終わればいいが、次があるなら……と、熟考に入った。


 

 馳川小町が目的の東屋へやってくると、そこには先客が居た。戦闘が始まる直前、いつの間にか居なくなっていた玉木老人と、晴沢成美である。


 なんでこんなとこに……と思いもしたが、まず間違いなく藤木の差し金だろう。小町は上空を仰ぎ見た。あんにゃろ、まさかここに来ることを予測してたのか?


「こんにちは、馳川先輩。なにか見えるんですか?」

「別に……」


 無遠慮に入ってきて、何も言わずに隠れてる小町に対し、にこやかな笑みを浮かべて晴沢成美が声をかけてきた。以前、一度藤木の紹介で挨拶を交わしたことがあるが、そのたった一度を覚えているらしい。目は大きいし顔は小さいし手足は長いし細いしで、おまけに礼儀正しい。金持ちのご令嬢で、さぞかしもてるに違いない。こういう子は滅茶苦茶にしたくなる……


 はっ、いけないっ……小町はぶんぶん頭を振るった。


「先輩がここに来たってことは、これから一戦あるんですか?」

「……多分ね。悪いけど、あんたたち巻き込まれても文句言わないでよね」

「お嬢さん」


 いかにも金を持ってますと言わんばかりに貫禄のある爺さんが口を開いた。


「お嬢さんは、孫の敵なのかな、味方なのかな?」


 嫌なことを聞くな……と思いつつも、小町は遠慮なく言った。


「敵よ。もうすぐあそこ……雑木林の入り口から、おじいちゃんのお孫さんが出てくるわ。左右にはこっちの味方が潜んでるから、もう絶対絶命ね。ほうほうの体で逃げ帰るか、多分、ここへ飛び込んでくるわね」

「お嬢さんはそれを仕留めに来たわけか」

「まあね。恨まないでよ?」


 玉木老人は顎に手をやって、うーむと唸った。


「お嬢さん。一つ尋ねたいのじゃが、孫はこの学校で、嫌われているのかね」


 さっきから答えづらいことを平気で聞いてくる。まじめに答える筋合いも無いし、適当にお孫さんは超人気です、二股三股当たり前とでもいっとこうかと、爺さんの顔を見てみたら、普通に孫を心配する祖父の顔が張り付いていたので言葉を飲み込んだ。


「嫌われているわね、はっきり言って。一見すると友達が多そうだけど、多分彼自身も、そいつらもお互いに友達だとは微塵も思ってないんじゃないの。流れが変わったら、あっという間に孤立するわよ。性格悪いもの」

「そうか」

「でも、いまあなたのお孫さんが戦ってる相手に比べたら全然マシね。寧ろ可愛すぎて、好感さえ持てるわよ。あいつの性格の悪さは異常よ。大方、あなたたちもここへ来るように、あいつに唆されたんでしょう。何でだかその理由を教えてあげましょうか?」


 その時、雑木林の入り口から悲鳴が上がった。


 小町の宣言どおりに、生徒会側の陣営が奇襲に遭い、先頭を歩いていた中沢が、味方が邪魔で退路が確保できずに、ほうほうの体で飛び出してきた。


「中沢君を守って走れ! 走れ!」


 誰かが叫んで、彼の壁になる。もうとっくに撃たれてゾンビ状態なのだが、ただ負けたくない一心で、彼らは大将を守ってルールを破り始めた。


 汚ねえぞ、ふざけんなとの罵り声を浴びながら、必死の形相でかけてきた中沢は、いきなり目の前に現れた祖父の姿に仰天し、目を白黒させ、半泣きになって、半笑いになって、何かを取り繕うような笑みを浮かべたかと思えば、今にも死にそうな顔で俯いて……そして小町に足を引っ掛けられてぐるぐると転がりながら、祖父の目の前で無様にひれ伏した。


「はい、タッチ」


 小町はつまらなそうな顔で銃口を彼の額に押し付けた。それ見て御覧なさいとでも言いたげな表情だ。

 それは、追い詰められた孫の百面相を見せたかったのか。


 それとも、無様な姿を祖父に晒して、屈辱を与えたかったのか。


「わっはっはっはっはっは!!」


 玉木老人は、こみ上げてくるおかしさに、笑いが止まらなくなった。それは普段の彼からは到底聞くことの出来ない、実に楽しげなものであり、茫然自失の孫はその姿を見て、否応もなく自分の負けを悟るのであった。




 こうして戦いはあっけなく幕を閉じ、中沢は前生徒会長に権限を委譲することを、みんなの前で同意した。彼の取り巻き達は難色を示したが、玉木老人が一睨みすると、まるで蛇に睨まれたカエルのように硬直し、すごすごと引っ込んだ。


 そして金持ちのボンボンを散々コケにした藤木たち一同は、学校中から好奇の目で迎えられたのだが、そこはそれ、


「あなたたち……これだけの騒ぎを起こしたのですから、分かっていますでしょうね」


 学年主任がやって来て、すぐさま連行され、大変なお叱りを受けることとなった。


 とは言え、今日、これだけのことをした者たちを頭ごなしに叱るのも無粋である。通り一遍叱責したら、


「今日はもう帰って、明日の放課後に反省文を持って職員室に来なさい」


 と言って開放された。実は、藤木との密約もあったので、初めから叱る気などはなくて、格好だけなのであるが、それはまた別のお話し。


 ともあれ、そうして解放された部室棟占拠メンバーはその部室棟へ勝利の凱旋をし、参加は出来なかったが、応援はしていたという弱小クラブの面々に祝福されて、打ち上げと称したどんちゃん騒ぎを、下校時間いっぱいまで、部室棟4階で続けたのだった。

 


 

 部室棟4階の隅っこには、本が日に焼けてはいけないからという理由で、文芸部の本棚が置かれていて、利便性からいつの間にか部員がその前に椅子を持ってきて陣取るようになり、そのうち他人の目が気になるからといってパーティションを置いて目隠しするようになったという。


 しかし、藤木が入部したとき、そこにはダブりとは言え、同学年の朝倉しか在籍していなくて……


 そして文芸部はただの一度も、部員を募集したことが無い。

 



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